Line Outでドコモ端末からかけると番号が非通知になってしまう理由

以前、IIJmioのSMS対応SIMでLINE Outを使ってみた感想を書きましたが、IIJmioのSIMを入れたZenFone 2 LaserからiPhone6sにかけると非通知設定になってしまいました。

調べてみると、なんとドコモ端末からLINE Outで発信すると発信者番号が通知されないようです。

MVNOの利用時に最も気になるデメリットの一つとして、電話料金の高さ(20円/30秒)が挙げられますが、Line Outやハングアウトなど電話料金を安く済ませられるサービスも存在します。ただこれらのサービスを利用すると番号が非通知設定となることがあります。番号が非通知だと誰からかかってきているか不明なので、仕事などの時はかなり不便です。

なぜ非通知設定になってしまうのか、これは多くの方が気になっている問題だと思います。

目次

発信者番号偽装表示対策ガイドラインの存在

10年位前ですが発信者番号は簡単に偽装することができていたようで、一時期振り込め詐欺の一環でターゲットとなった相手を信用させるために発信者番号を110番や119番、家族の電話番号などに偽装するといったことが行われていました。

海外には任意に発信者番号を指定できるサービスがあり、これに対応した海外のキャリアでは発信者番号をチェックせずに回線交換をしていたので、発信者は任意の番号を指定して国内の相手に電話をかければ、相手に指定した番号を表示させることができていました。

この事態を重く見た電気通信事業者協会(TCA)は「発信者番号偽装表示対策ガイドライン」を定め、ドコモではこのガイドラインに基づいて発信者番号が偽装された疑いのある発信については番号を非通知とすることにしたようです。

LINE Outでは回線交換が行われている

LINE Outでは国内の相手に発信しても、一旦海外のネットワークを経由してから国内の相手に発信されるようになっています。このことは、一部の機種で日本番号付きの番号が表示されることからも推測できます。

とすると、Line Outからの発信は海外からの発信と同様に扱われてしまうので、ドコモ端末で発信した場合は非通知設定となってしまうのです。

以上の理由から、ドコモ端末からLINE Outで発信すると非通知設定となってしまうようです。

auとソフトバンクの対応

ドコモとは異なり、auやソフトバンクの端末からLine Outで発信すると発信者番号が通知されるようです。

LINEはLINE Outの使用で発信者番号の偽造は難しい旨の公式見解を示しているものの、念には念をということもあってか、auとソフトバンクは同ガイドラインに準じた対応を行う旨のコメントを発表しています。

auはガイドラインに準じた対応を今後強化していく意向を示しており、その方法はドコモとは異なる可能性もあるとしています。

一方ソフトバンクも対策を強化していく方針であるといわれており、ドコモと同じ非通知設定による対応も視野に入れているということです。

利用者にとっては発信者番号が通知されたほうが便利ではあるものの、そこには犯罪の温床となってしまうおそれもあり、一口に利便性といっても、それを実現するためにはなかなか難しい問題があるようです。

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