速度制限なしの格安SIMはどれ?MVNO各社の速度制限まとめ

MVNOの格安SIMの速度制限には、主に、(1)データ通信量を使い切った場合にされる速度制限(2)3日間のデータ通信利用量が規定の通信量を超過した場合にされる速度制限(3)動画視聴やファイルのダウンロードなど、大量の通信量が必要となるような通信が確認され、それが他のユーザーに影響を与えると判断された場合などに個別にされる速度制限、の3種類があります。

どのMVNOのSIMでも、月々付与される通信量を使い切った場合、通信速度が200Kbps以下に制限されます。つまり、(1)の制限はどのSIMでも設けられています。

一方、それ以外の(2)と(3)の速度制限に関しては、SIMによって設けられている場合とそうでない場合があります。そこで、今回は、主に(2)と(3)の速度制限がないSIM・(2)や(3)の速度制限がされる場合があるSIM・(2)や(3)の速度制限が必ずされるSIMをまとめました(`・ω・′  )

ちなみに、明確な制限基準値が公開されていないSIMもあるので、それについてもまとめています。

目次

速度制限されるとどうなる?

月々のデータ通信利用量を使い切って速度制限がされ、最大通信速度が200Kbpsになってしまうと、インターネットやTwitter、LINE、FaceBookといったSNS、メールの送受信であればかろうじて可能でしょうが、動画視聴などの重い作業はかなり難しいです。

追加費用がかかってしまいますが、月々の通信量を使い切ってしまった場合でも、通信量を追加チャージすれば速度制限から逃れることができます。

一方、3日間に規定の通信量をオーバーした場合にされる速度制限は、月々利用可能なデータ通信利用量を使い切っていなくてもされるので、基本的には速度制限から逃れることはできません。

しかも、この3日制限は、通常の低速通信(最大200Kbps)に比べて強めであることが多いので、インターネットすらかなり遅くなり、状況によってはほぼ何もできなくなってしまうこともあります。

というわけで、格安SIMを選ぶポイントは、低速通信を利用しようと考えているユーザーに関しては、この3日制限がないSIMを選ぶか、3日制限を受けないように格安SIMを利用することが重要です(`・ω・′  )

速度制限のないSIM

mineoFREETELBIGLOBEOCNモバイルONEぷららモバイルLTEでは、月々の通信量を超えると低速通信(最大200Kbps)になる速度制限以外には、速度制限は設けられていません。

ただし、mineoのAプラン(auプラン)の場合は、3日間で3GB以上のデータ通信を利用するとauの方の速度制限がされてしまうようなので注意が必要です。

FREETELでは、従量課金制のプランである「使った分だけ安心プラン」が提供されていますが、このプランでは、月々の通信量を最大10GBに設定している場合は月々の通信利用量が10GB、最大20GBに設定している場合は月々の通信利用量が20GBを超えると通信速度が最大200Kbpsに制限されます。従量課金制といっても無限に高速通信を利用できるわけではないので注意

速度制限される場合があるSIM

DMMモバイル

DMMモバイルの場合は、高速通信時(下り最大375Mbps、上り最大50Mbps)にされる速度制限はありませんが、低速通信時(最大200Kbps)では、3日間の通信量が366MB(約300万パケット)を超えた場合、速度制限をする場合があるということです。

SIMカードごとに、高速通信超過時や高速通信OFFの設定時(最大200kbpsでの通信時)で、3日あたりの通信量が366MBを超えた場合、当該SIMカードを使った通信の速度を制限する場合があります。

引用元:DMM mobile プラン・月額料金

今回、各MVNOの速度制限を調べた感じでは、DMMモバイルのような速度制限を設けているMVNOが比較的多いように思います。

UQ mobile

UQ mobileでは、直近3日間のデータ通信利用量が6GB以上となった場合、速度制限されることがあるようです。

ネットワーク混雑回避のために、直近3日間(0~24時までを1日とし、当日を含む直近3日間の通信量)に6GB以上のご利用があったお客様の通信速度を制限させていただく場合があります。制限速度は混雑状況に応じて変動します。

引用元:SIM単体の料金プラン(UQmobile)

そもそも、UQ mobileで提供されているプランの最大の通信量は14GBですが、14GBプランを契約するようなユーザーが3日間で全体の半分近くの6GBも使ってしまうことはほぼないかと思います。モバイルデータ通信で動画を流しっぱなしにするといったメチャクチャな使い方をしない限り、速度制限される心配はほぼないでしょう。

ちなみに、UQmobileで提供されているプランは以下の通りです。

▼おしゃべりプラン(S/M/L)

「おしゃべりプラン(S/M/L)」では、1GB・3GB・7GBのデータ通信に加え、5分かけ放題を利用することができます。

  おしゃべりプラン
S M L
月額料金 1年目 1,980円
2年目 2,980円
1年目 2,980円
2年目 3,980円
1年目 4,980円
2年目 5,980円
通信量 1GB
(増量時:2GB)
3GB
(増量時:6GB)
7GB
(増量時:14GB)
通話 5分かけ放題

▼ぴったりプラン(S/M/L)

「ぴったりプラン(S/M/L)」では、1GB・3GB・7GBのデータ通信に加え、最大30分・最大60分・最大90分の無料通話を利用することができます。

  ぴったりプラン
S M L
月額料金 1年目 1,980円
2年目 2,980円
1年目 2,980円
2年目 3,980円
1年目 4,980円
2年目 5,980円
通信量 1GB
(増量時:2GB)
3GB
(増量時:6GB)
7GB
(増量時:14GB)
無料通話 最大30分
(増量時:60分)
最大60分
(増量時:120分)
最大90分
(増量時:180分)

今なら増量キャンペーンが実施されており、新規またはMNP(auやau系MVNOからのMNPを除く)で「おしゃべりプラン(S/M/L)」または「ぴったりプラン(S/M/L)」に加入した場合は、月々付与される通信量や無料通話時間が2倍になります。

▼その他の料金プラン

プラン 月額料金 通信速度 最低利用期間
データ高速 980円 受信:最大150Mbps
送信:最大25Mbps
なし
データ高速+音声通話 1,680円 1年
データ無制限 1,980円 送受信最大:500Kbps なし
データ無制限+音声通話 2,680円 1年

BIGLOBE

BIGLOBEで提供されているプランは以下の通りですが、いずれのプランでも、月々の通信量を使い切った場合以外には速度制限はありません。

SIM 1GB 3GB 6GB 12GB 20GB 30GB
データ通信のみ 900円 1,450円 2,700円 4,500円 6,750円
データ通信+SMS 1,020円 1,570円 2,820円 4,620円 6,870円
音声通話 1,400円 1,600円 2,150円 3,400円 5,200円 7,450円

(以前、1GBと3GBプランでは、1GBプランの場合は3日間のデータ通信利用量が200MB、3GBプランの場合は3日間のデータ通信利用料が600MBに達した場合は速度制限されていましたが、この制限が撤廃されています。)

なので、BIGLOBEのSIMでも、月々の通信量の範囲内では好きなだけ高速通信を楽しむことができます。自宅にWi-Fi環境がなく、スマホを利用することが多いユーザーにとっては重要なポイントです。

Wonderlink(Panasonic SIM)

Wonderlinkで提供されているプランは以下の通りです。

「LTE Fシリーズ」では、1GBまたは7GBの高速通信を利用することができる上に、月々付与される通信量を使い切っても、送受信最大700Kbpsでデータ通信を利用することができます。実際に700Kbpsの速度が出ると保証されているわけではありませんが、通常だと最大200Kbpsになってしまうので、これよりは若干速めでしょうね。

▼LTE Fシリーズ

プラン 通信量 月額料金
F-使い放題700 1GB 1,580円
F-7G 7GB 2,480円

ただし、「LTE Fシリーズ」では、直近1日の通信量が1GBを超えた場合、ネットワークの状況次第では通信速度を制限することがあるということです。

▼LTE Iシリーズ

「LTE Iシリーズ」では、月々3GB・5GB・7GB分のデータ通信を利用することができます。音声通話とSMSは利用できないので注意が必要です。

プラン 通信量 月額料金
I-3Gシングル 3GB 890円
I-5Gシングル 5GB 1,460円
I-7Gシングル 7GB 1,870円

「LTE Iシリーズ」では、月々付与される通信量を使い切った場合以外に、低速通信時の直近3日間のデータ通信利用量が366MBを超えた場合は速度制限される場合があるということです。

▼LTE Aシリーズ

LTE Aシリーズで提供されるSIMは、レッツノート/タフブック/タフパッド用のものです。

プラン 通信量 月額料金
エントリー 3GB 889円
レギュラー 7GB 1,960円
ウィークリー 1GB/週 1,000円

「LTE Aシリーズ」では、3日間の通信利用量が、エントリーコースの場合は500MB、レビューラーコースの場合は1GBに達すると速度制限されます。

あと、「LTE Aシリーズ」は契約期間が6ヶ月間となっているので注意が必要です。

▼LTE Lシリーズ

「LTE Lシリーズ」は、LUMIX CM専用のLTE回線プランです。

プラン 通信量 月額料金
L-3G 3GB 1,480円
L-5G 5GB 1,980円

「LTE Lシリーズ」では、3日間の通信利用量が1GBに達すると、速度制限されてしまいます。

NifMo

NifMoでは、以下のプランが提供されています。

SIM 3GB 7GB 13GB
データ専用 900円 1,600円 2,800円
SMS対応 1,050円 1,750円 2,950円
音声通話対応 1,600円 2,300円 3,500円

月々のデータ通信利用量を使い切ると通信速度が200Kbps以下に制限される他、1日のデータ通信利用量が以下を超えた場合は、通信速度が200Kbpsに制限されてしまうので注意が必要です。

  • 3GBプラン:650MB
  • 7GBプラン:1,500MB
  • 13GBプラン:2,800MB

※この速度制限は、3日間のデータ通信利用量が上記規定値を下回った時に解除されます。

2016年9月以前は3日間制限だったので、それに比べれば厳しさが3分の1に軽減されています。

制限速度も最大200Kbpsと明記されていることから、低速通信のようにインターネットやSNS、メールのやり取り程度であればかろうじて可能であるようです。そういう意味では、他社より緩めといえるでしょう。

G-Phone

G-Phoneでは、月々の通信利用量が4GBに達した場合は、通信速度が200Kbpsに制限される他、3日間の通信量が500MBを超過した場合に速度制限される場合があるということです。G-Phoneは、ちょっとだけ他社より緩めですね(・ω・)

※ 月内のデータ通信が4GBを超過した場合は、月末までの通信速度が200kbpsに制限されます。
※ 直近3日間のデータ通信が500MBを超過した場合、通信速度を制限する場合があります。

引用元:サービスプラン(G-Phone)

イオンモバイル

イオンモバイルでは、低速通信時に3日間の通信利用量が366MBを超えた場合に、速度制限をされることがあるということです。平均的な制限ですね(・ω・)

最大200kbpsでの通信時で、3日あたりの通信量が366MBを超えた場合、当該SIMカードを使った通信の速度を制限する場合があります。

引用元:料金プラン一覧(イオンモバイル)

エキサイトモバイル

エキサイトモバイルでは、低速通信時(最大200Kbps)で、3日間の通信利用量が366MB(約300万パケット)を超えた場合は、速度制限される場合があります。こちらも平均的です(・ω・)

必ず速度制限がされるSIM

楽天モバイル

楽天モバイルでは、3日間のデータ通信利用量が、各プランで以下の通信量を超えると200Kbpsに速度制限されます。

  • 3.1GBプラン:540MB
  • 5GBプラン:1GB
  • 10GBプラン:1.7GB

各プランは3日あたり3.1GBプラン:540MB、5GBプラン:1GB、10GBプラン:1.7GBの通信速度制限がございます。3日間制限中の通信量も繰り越し容量、高速通信容量、高速通信容量追加パックが消費されます。

引用元:料金(楽天モバイル)

楽天モバイルも、他社に比べて若干緩めですが、速度制限中も、月々付与される通信量やその繰越分、追加チャージした通信量が消費されてしまうので注意が必要です。といっても、3日制限はかなり遅くなるので消費される通信量はそれ程多くはならないかと思います。

(2017年2月15日追記)2017年3月1日から3日制限が撤廃されます。つまり、月々付与される通信量の範囲内であれば、特に制限を気にすることなく利用することができます。

nuro mobile

nuro mobileでは、以下のSIMが提供されています。

プラン データ SMS 音声通話
2GB 700円 850円 1,400円
3GB 900円 1,050円 1,600円
4GB 1,100円 1,250円 1,800円
5GB 1,300円 1,450円 2,000円
6GB 1,500円 1,650円 2,200円
7GB 1,700円 1,850円 2,400円
8GB 1,900円 2,050円 2,600円
9GB 2,100円 2,250円 2,800円
10GB 2,300円 2,450円 3,000円

これらのSIMを利用中に3日間の通信利用量が規定値を超えた場合、通信速度が制限される場合があるということです。速度制限は、深夜の夜から朝方に解除されるということです。

当日を含む3日間の合計データ通信量が、規定値を超えた場合当該SIMカードを使った通信の速度を制限する場合があります。通信速度制限は、翌深夜~朝方に解除いたします。

速度制限の基準が明確でないSIM

速度制限の基準は示されていますが、明確な基準値を公表していないMVNOもあります。

U-mobile・TONEモバイル・ワイヤレスゲート・b-mobileでは、以下のような利用が確認された場合に速度制限をする場合があると公表しています。

  速度制限される可能性がある利用方法
U-mobile 他のお客様のご利用に影響を与えるような短期間での大容量データの送受信は、公平なサービス提供のため、一時的に通信速度の制限を行うことがあります。
引用元:データ専用プラン(U-mobile)
TONE 短期間における大量通信や長時間通信は制限させていただく場合があります。
引用元:サービス・料金(TONEモバイル)
ワイヤレスゲート

お客様間の公平性を確保するため、以下が確認できた場合には250Kbps以下に速度を制限するか、使用制限をさせていただく場合があります。
■動画再生やファイル交換(P2P)アプリケーション等、帯域を継続的かつ大量に占有する通信手段を用いて行われるデータ通信
■他のお客様のご利用に影響を与えるような短期間かつ大容量のダウンロード
引用元:Q. 速度制限(帯域制限)をしていますか?(ワイヤレスゲート)

b-mobile ファイル交換(P2P)アプリケーション等に制限を設ける場合があります。また、大容量のダウンロード及びストリーミングでの連続通信については、時間帯によって制限をかける場合があります。
引用元:プラン・料金について(b-mobile)

TONEモバイルでは、月額1,000円の基本料金で無制限のデータ通信が可能で通話もできる(別途料金がかかる)というシンプルなプランとなっていますが、上記の条件に該当した場合は速度制限をする場合があると明記されています。

ワイヤレスゲートの場合は、上記のような利用が確認された場合に、個別に250Kbps以下に速度が制限される場合があるということです。

全体的には、短時間または長時間に渡って大量の通信量を消費している場合が多いようです。特に動画視聴・サイズの大きなファイルのダウンロードなどの重い作業をすることが多いユーザーは注意しましょう。

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